2022年に公開された新海誠監督の大ヒットアニメーション映画『すずめの戸締まり』は、日本中の廃墟を巡りながら災いの元となる扉を閉じていく少女の旅を描いた感動作です。
この記事では、『すずめの戸締まり』の映画と漫画のあらすじやネタバレ、キャスト情報、さらに深い考察をお届けします!映画を見た方も、漫画を楽しみたい方も、新たな魅力を発見できる内容になっています。
すずめの戸締まりのあらすじ
すずめの戸締まりの簡単なあらすじ
『すずめの戸締まり』は、宮崎県に住む17歳の女子高校生・岩戸鈴芽(いわとすずめ)が主人公です。
ある日、彼女は草太という青年と出会い、彼が「閉じ師」という役目を持ち、日本各地にある災いをもたらす扉を閉じていることを知ります。
物語は、鈴芽が草太と共に日本中を旅しながら災いを防ぐため扉を閉めていくロードムービー的な展開です。
しかしその過程で、草太は魔法で「三本足の椅子」に姿を変えられてしまい、鈴芽は彼を元に戻すため奮闘します。
同時に、鈴芽自身も幼いころの記憶や失った母親への思いと向き合うことになります。
災いの元である巨大な存在「ミミズ」と戦いながら、彼女の成長と周囲との絆が描かれていきます。
すずめの戸締まりの登場人物と相関図
登場キャラクターは魅力的で個性的!以下に主要人物をまとめました。
- 岩戸鈴芽(いわとすずめ): 主人公の高校生。幼少期に母を亡くし、叔母の環と暮らしている。三本足の椅子は母の形見。
- 宗像草太(むなかたそうた): 日本各地の災いを防ぐ「閉じ師」。旅の途中で鈴芽と出会い、彼女と行動を共にするが、猫の魔法で椅子の姿にされてしまう。
- ダイジン: 白い子猫の姿をした神獣。可愛い見た目に反して、災いを引き起こすきっかけを作る存在でもある。
- サダイジン: ダイジンの対になる黒い巨大な猫の神獣。鈴芽たちの危機を救う重要な存在。
- 岩戸環(いわとたまき): 鈴芽の叔母であり、鈴芽を母親代わりに育ててきた。
すずめの戸締まりの呪文
『すずめの戸締まり』に登場する呪文は、閉じ師である宗像草太が「後ろ戸」を閉じるために使用する重要な要素です。
この呪文には、災いを封じ、平穏をもたらす力が込められており、物語の随所で鈴芽と草太が唱える場面が描かれています。
「ここの地は、大いなる常世と現世を結ぶ、後ろ戸なり。戸を閉じ、禍をここに留めよ。」
草太が閉じ師としての力を発揮する際、必ずこの言葉を唱えます。呪文の言葉は、後ろ戸を閉じるための「儀式」の一部であり、封印の役割を担います。
鈴芽も次第に閉じ師としての役割を理解し、草太と一緒に呪文を唱えるシーンが物語の鍵となります。
すずめの戸締まりの猫
物語に登場する猫たち――ダイジンとサダイジンは、ストーリーのカギを握る重要なキャラクターです。
- ダイジン: 鈴芽に「好き」と言いながらも草太を椅子に変えるなど、無邪気で気まぐれな性格。SNSで人気者になる描写も。
- サダイジン: 巨大で力強い黒猫の神獣。ダイジンとは対照的に威厳ある姿で、災いと戦います。
すずめの戸締まりのキャスト
映画『すずめの戸締まり』では、豪華な声優陣がキャラクターに命を吹き込みました。
- 岩戸鈴芽:原菜乃華
- 宗像草太:松村北斗(SixTONES)
- ダイジン:山根あん
- 岩戸環:深津絵里
- 芹澤朋也:神木隆之介
キャストの熱演が物語をさらに引き立てています!
すずめの戸締まりのネタバレと考察
すずめの戸締まりの猫、ダイジンとサダイジンの正体
『すずめの戸締まり』で物語のカギを握るのが、白い猫・ダイジンと黒い猫・サダイジンです。
ダイジンとサダイジンは日本の災いを防ぐ存在ですが、ダイジンが役目を放棄してしまったため、鈴芽たちの旅に巻き込まれることになります。
二匹の猫は、ただの愛らしい存在ではなく、日本を災いから守る重要な役割を担っています。その正体は、「要石(かなめいし)」と呼ばれる存在で、地下でうごめく巨大な災い「ミミズ」を封じる役割を持っているのです。
白い猫のダイジンは、西の要石として宮崎の扉を封印していました。しかし、鈴芽がその封印を知らずに解いてしまったことで、猫の姿となり、自由を得ます。
最初は無邪気で人懐っこい一面を見せ、「鈴芽、優しい。好き」と言いながら彼女に懐きますが、その一方で草太を邪魔者扱いし、椅子に変えてしまうという、いたずら好きで残酷な性格も見せます。
しかし、その裏には悲しい運命が隠されています。要石の役割を果たすために、長い間孤独で閉じ込められていたダイジンは、「自由になりたい」という思いから封印を解かれるのをずっと待ち望んでいたのです。
一度自由を手に入れたものの、再び要石としての役割を求められ、「鈴芽の手で元に戻して」という言葉を残し、最終的に自ら犠牲になることで再び要石となります。
そのシーンは、無邪気なダイジンの運命の悲しさが際立ち、多くの観客を涙させました。
ダイジンとサダイジンが象徴するもの
ダイジンとサダイジンの存在は、災いを防ぐために犠牲を払う「責務」と「自由」という対立するテーマを象徴しています。
特にダイジンの無邪気さや自由への憧れが、観客の心に響く一方で、最終的にその自由を手放し再び要石となる姿は、深い悲しみと尊さを感じさせます。
『すずめの戸締り』におけるダイジンとサダイジンの描写は、物語に深い感動を与えています。
この二匹の猫たちの運命は、鈴芽や草太、そして観客にとっても忘れられないものになるでしょう。
すずめの戸締り結末
物語のクライマックスでは、草太が自身が新たな要石となって、ミミズを封じる悲壮な決意をします。
しかし、鈴芽はそれを阻止し、草太を助け出すために「常世」という異世界へと旅立ちます。
鈴芽は幼い自分と再会し、心の中にあった傷と向き合います。
ダイジンとサダイジンを犠牲に最終的に草太を救い出し、ミミズを封じることに成功。物語は、二人が再び日常に戻ることで幕を閉じます。
すずめの戸締りと3.11
『すずめの戸締り』は、東日本大震災(3.11)をテーマの一つにしており、新海誠監督の深い想いが込められた作品です。
「ミミズ」という災いは地震を象徴しており、過去と未来をつなぐ物語として深いメッセージ性を持っています。
震災で故郷や大切な人を失った人々の「喪失」と「再生」を描きながら、未来への希望を示しています。
新海監督は「震災から10年、観客と共有できる形で3.11を作品にしたい」と語り、失われた風景や場所に思いを馳せ、それを悼む物語を制作しました。
劇中に登場する廃墟や「後ろ戸」は、人々の記憶や震災で失われた風景の象徴です。
その扉を閉じる鈴芽の旅は、震災を経験した人々が喪失と向き合い、新たな一歩を踏み出すことを表しています。
要石として災害を防ぐ役目を担うダイジンやサダイジンは、誰かの犠牲によって守られる平和の切なさを表現し、震災による苦しみと乗り越えようとする人々の姿に重なります。
鈴芽が持つ三本足の椅子は、母からの愛情を象徴する存在であり、失ったものと共に生きることを描いています。
常世で幼い自分と向き合い、喪失に区切りをつけるラストシーンは、震災を悼むだけでなく、未来へ進む勇気を教えてくれます。
すずめの戸締りが漫画で読める!
映画の感動を再び味わいたい方には、コミカライズ版『すずめの戸締り』がオススメです!
講談社の『月刊アフタヌーン』に連載され、映画の名シーンや細かな描写が漫画ならではのタッチで楽しめます。
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すずめの戸締りのあらすじまとめ
『すずめの戸締り』は、新海誠監督による壮大なファンタジー作品です。
物語の中心となるあらすじは、17歳の女子高校生・岩戸鈴芽が日本各地を巡り、災いをもたらす扉を閉じていく旅を描いたものです。
映画では、鈴芽の母への思いと成長が感動的に描かれていますが、漫画版ではさらにキャラクターや相関図が丁寧に補完されています。
キャスト陣も豪華で、主人公・鈴芽を演じた原菜乃華や、閉じ師の草太役を務めた松村北斗(SixTONES)など、実力派の声優が勢揃い。映画版では迫力のある声の演技で物語を盛り上げています。
また、物語のカギを握る白い猫のダイジンと黒い猫のサダイジンも非常に印象的なキャラクターです。
ダイジンは災いを引き起こす存在でありながら、その無邪気で自由な性格が物語に深みを与えています。
一方、サダイジンはダイジンとは対照的に力強く、鈴芽たちを守る重要な存在として描かれています。
この作品では、震災や過疎化といったテーマが丁寧に取り上げられており、扉を閉じるという行為を通じて「喪失と再生」という深いメッセージが描かれています。
漫画版『すずめの戸締り』では、映画の名シーンや細かな心情描写がじっくり楽しめるので、映画を観た方にもぜひ読んでいただきたい作品です。
あらすじ、キャスト、登場人物の相関図、猫たちの魅力など、多彩な見どころが詰まった『すずめの戸締り』。 映画も漫画もそれぞれ異なる楽しみ方ができるので、この機会にぜひ両方チェックしてみてください!
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